ブログを書籍化する方法|記事を1冊の本にする手順と費用

長年書きためたブログ記事を眺めていると、ふと思うことがあります。「これ、全部で結構な量になったな」と。せっかく積み重ねてきた文章なら、形に残る「1冊の本」にしてみませんか。ブログの書籍化は、実はとても相性のよい出版方法です。この記事では、記事の選び方から本用の編集、費用の目安、そして無料で紙の本にする方法まで、書籍化の手順を順を追って解説します。

ブログは書籍化に向いている

本を1冊出すと聞くと、途方もない作業に感じるかもしれません。でも、ブログを書いている人は、すでに本づくりの一番大きなハードルを越えています。ゼロから何かを生み出す必要がない、というのは思っている以上に大きな強みです。

たとえば、次の3つはブログ運営者ならすでに手にしているものです。

  • 原稿がすでにある——本の中身となる文章が書きためられている
  • 書く習慣がある——継続して文章を生み出せる
  • 読者がいる——本を届ける相手がすでにいる

「これから何を書こう」とゼロから悩む必要がないため、ブログ運営者は最も出版に近い存在と言えます。あとは、書きためた記事を「本」という器に移し替えていくだけ。次の章から、その具体的な手順を見ていきましょう。

ブログを書籍化する4つの手順

書籍化の流れは、大きく「選ぶ→並べる→整える→出版する」の4ステップです。難しく考えず、まずは全体像をつかんでください。一つずつ手を動かせば、思っているより自然に1冊の形が見えてきます。

1. テーマを決めて記事を選ぶ

すべての記事を入れる必要はありません。むしろ、詰め込みすぎると散らかった印象になってしまいます。まずは1冊を通したテーマを決め、それに沿う記事だけを選びましょう。

選ぶときの目安は「この本は、誰の何の役に立つのか」を一言で言えるかどうか。たとえば料理ブログなら「はじめての人向けの作り置きだけを集めた本」というふうに、対象と範囲を絞ると軸ができます。時事ネタや、その時々のお知らせ記事は、本という長く残る形には向かないことが多いので、いったん外して考えると選びやすくなります。

2. 記事を並び替えて構成する

ブログは新しい順に並ぶ時系列のメディアですが、本は「読みやすい順番」で読まれます。ここが両者の一番の違いです。公開日は忘れて、読者が知りたい順に並べ替えてみましょう。

おすすめは、いったん記事のタイトルだけを紙やメモに書き出して、章ごとにグループへまとめる方法です。「基礎編・実践編・応用編」のように大きな章を作り、その中に関連する記事を入れていくと、1冊の流れが自然と生まれます。順番に迷ったら、初めて読む人がつまずかない順を意識すると決めやすいです。

3. 本用に加筆・修正する

ブログには、本にするとちぐはぐに見える表現が意外とあります。ここを整えるだけで、ぐっと本らしくなります。とはいえ全文を書き直す必要はなく、気になる箇所だけ手を入れれば十分です。

本用の編集で見直したいポイントを、チェックリストにまとめました。

  • 「前回の記事で」「先日書いたように」など、ブログ前提の言い回しを本用に直す
  • 「詳しくはこちら」といった外部リンク頼みの説明を、本文で完結する形に補う
  • 公開当時から情報が変わっている箇所(価格・日付など)を最新に更新する
  • 冒頭に「はじめに」、巻末に「おわりに」を加えて、1冊としての入口と出口をつくる

この一手間があるかないかで、読み心地はずいぶん変わります。完璧を目指さなくて大丈夫。まず通して読んで、引っかかった所だけ直す、くらいの気持ちで進めてみてください。

4. 本の形にして出版する

原稿が整ったら、いよいよ本の形にします。ここで必要になるのが、レイアウト(組版)・表紙・ISBN(本を識別する国際的な番号)です。専門的に聞こえますが、これらを自動でサポートしてくれるサービスを使えば、初めてでも手軽に紙の本にできます。

紙の本を出す方法にはいくつか選択肢があり、費用も大きく変わります。次の章で、電子と紙の違いや費用の目安を整理しておきましょう。

電子書籍と紙の本、どちらで出す?

書籍化を考えるとき、最初に迷いやすいのが「電子書籍にするか、紙の本にするか」です。どちらが正解ということはなく、届けたい相手や目的によって向き不向きが変わります。

電子書籍は、制作の手間が比較的軽く、スマホやタブレットで気軽に読んでもらえるのが強みです。一方で、紙の本には「手に取れる」「本棚に並ぶ」「家族や知人に贈りやすい」という、形あるものならではの良さがあります。ブログの集大成として記念に残したい、贈り物にしたいという場合は、紙の本のほうが気持ちに合うことが多いです。

「まずは電子で反応を見て、手応えがあれば紙にする」という順序も無理がありません。ここでは、書きためた記事を1冊の紙の本として残す方法を中心に見ていきます。

ブログ書籍化にかかる費用の目安

気になるのは、やはり費用ですよね。紙の本の出版というと数十万円〜数百万円かかるイメージがあるかもしれませんが、それは主に「在庫として大量に印刷する」費用が大きいためです。

近年は、注文が入るたびに1冊ずつ印刷するオンデマンド印刷(POD)という仕組みが広がりました。在庫を持たないため、初期費用を抑えて、場合によっては無料で紙の本を出すこともできます。費用の考え方を、ざっくり整理してみます。

  • 従来型の自費出版——数十万〜数百万円。まとまった部数を先に印刷するため費用が大きい
  • POD(オンデマンド)出版——初期費用0円〜数千円台。売れた分だけ印刷するので在庫リスクがない

金額だけで判断せず、「その費用が自分の目的に合っているか」を確認するのが大切です。まずは費用をかけずに1冊出してみて、様子を見るという始め方もあります。

ブログ記事をそのまま入力するだけで本になる

費用をかけずに紙の本を出す方法のひとつに、ムゲンブックスがあります。ブログを書くように文字を入力するだけで紙の本が作れるサービスで、ブログ記事をコピー&ペーストして整えるだけで、目次もページ番号も自動で作成されます。Wordなどの操作が苦手でも始めやすいのが特徴です。

主な特徴を挙げると、次のとおりです。

  • 初期費用0円(無料で出版)
  • ISBNを無料で付与
  • Amazon・楽天ブックス・全国の書店(取り寄せ)で販売
  • 受注生産だから在庫リスクなし、絶版にならず長く残せる
  • 売れた分の印税(販売額の10%)を受け取れる

普段の執筆と同じ感覚で本が作れるため、ブロガーにとっては最も自然な書籍化の方法のひとつです。ただ、システムが自動で組版する分、凝ったレイアウトやデザインの自由度は高くありません。デザインにこだわりたい場合は、Wordなどのデータを入稿できる別のPODサービスのほうが向くこともあります。目的に合わせて選んでみてください。最新の料金や仕様は公式サイトでご確認いただくと確実です。

関連記事:本の作り方完全ガイド。原稿から出版・販売まで本を出版するには?個人が本を出す4つの方法と費用

ブログ書籍化でよくある質問

ブログ記事をそのまま載せても大丈夫?

ご自身が書いた記事であれば、基本的に問題ありません。ただし、他サイトから引用した文章や、フリー素材ではない画像を使っている場合は、書籍化にあたって権利の扱いを確認しておくと安心です。引用は出典を明記し、必要最小限にとどめるのが基本です。

記事が少なくても本にできる?

できます。ページ数の目安はサービスによりますが、数十ページ程度から出版できる場合が多いです。記事数が少なければ、1つのテーマを深掘りした小さな本として構成すると、まとまりのある1冊になります。

本が売れたら収入になる?

POD出版では、売れた冊数に応じて印税を受け取れる仕組みが一般的です。たとえばムゲンブックスなら販売額の10%が印税になります。無料で始められるサービスなら赤字になる心配がないので、まずは小さく試してみることもできます。

まとめ

書きためたブログ記事は、少し手を加えるだけで立派な1冊の本になります。最後に、書籍化のポイントを振り返っておきましょう。

  • ブログ運営者は原稿・習慣・読者がそろっており書籍化に最適
  • テーマを決めて記事を選び、本の順番に構成し直すのがコツ。本用の加筆修正で読み心地が変わる
  • 費用は方法次第。PODなら在庫リスクなく、無料で紙の本にできる選択肢もある

本をつくることと、書店で売れ続けることは、いったん分けて考えてみましょう。まずは費用をかけずに、あなたの言葉を1冊にまとめる——その一歩から始めてみてください。

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この記事を書いた人

ムゲンブックスサポートチーム