本の作り方|原稿から出版・販売までの5ステップと費用

「自分の本を作ってみたい」——その気持ちは、とても自然で素敵なものです。先に結論をお伝えすると、原稿さえ書ければ、初心者でも本は作れます。組版やISBNのように専門的に見える工程は、いまは自動化されたサービスに任せられますし、オンデマンド印刷(POD)を使えば無料で紙の本を出すことも可能です。この記事では、原稿を書くところから出版・販売までの流れを5つのステップに分け、どこまで自力でできて、どこをサービスに任せられるのか、費用の目安までを順を追って整理していきます。

本の作り方の全体像|原稿から出版・販売までの5ステップ

本を1冊作ると聞くと大がかりに感じますが、工程を分けてみると意外とシンプルです。大きく分けて、次の5つのステップで一冊の本ができあがります。

  1. 原稿を書く
  2. 本の形に組む(組版)
  3. 表紙を作る
  4. ISBNを取得する
  5. 出版・販売する

ここで大切なのは、すべてを自分ひとりで抱え込む必要はない、ということです。組版やISBNのように専門的に見える工程ほど、いまは自動でこなしてくれるサービスがあります。まずはひとつずつ、何をする工程なのかを見ていきましょう。

ステップ1:原稿を書く

最初のステップは、本の中身となる原稿を書くことです。ここが本づくりの心臓部ですが、最初から完璧を目指す必要はありません。

書き始める前に決めておきたいのは、「何をテーマにするか」と「誰に向けた本か」の2つです。この2つがぼんやりしていると、途中で書く方向を見失いやすくなります。逆に言えば、その2つさえ定まっていれば、あとは書きやすいところから書き進めてかまいません。エッセイなら心に残っている場面から、実用書なら自分がいちばん詳しい章から。順番どおりに書く必要はないのです。

原稿の形式は、多くの場合Wordやテキストで問題ありません。凝ったレイアウトは次の組版の工程で整えるので、ここでは「文章そのもの」に集中しましょう。書き上げた原稿を読み返して、伝わりにくいところを直す——その繰り返しが、原稿を少しずつ本らしくしていきます。

ステップ2:本の形に組む(組版)

書いた原稿を、実際の本のページに配置していく作業を「組版(くみはん)」といいます。文字の大きさ、余白、目次、ページ番号、章の始まり方——こうした要素を整えて、読みやすい紙面をつくる工程です。

本来、組版は専門のソフトと知識が必要で、初めての方がつまずきやすいところでもあります。ただ、ここは自力で頑張る場所と決めつけなくて大丈夫です。原稿を入力するだけで組版まで自動で行ってくれるサービスを使えば、この工程そのものを省くことができます。縦書きにするか横書きにするかも、目的や読者に合わせて選べます。

「きれいに組めるだろうか」と不安になる工程ですが、道具の選び方しだいで、そのハードルは大きく下げられます。

ステップ3:表紙を作る

表紙は、本の顔です。とくにネット書店では、読者が最初に目にするのが表紙なので、その第一印象が手に取る・取らないを大きく左右します。

だからといって、プロ級のデザインを自分で用意しなければならないわけではありません。テンプレートを使って自分で仕上げる方法もありますし、表紙だけをデザインサービスに依頼するという選び方もあります。本文は自分で、表紙はプロに——そんな分担もできるのです。

大切なのは、凝ったことをするより「テーマがひと目で伝わるか」です。タイトルの読みやすさと、本の中身に合った雰囲気。この2点を意識するだけで、表紙はぐっと本らしくなります。

ステップ4:ISBNを取得する

ISBN(国際標準図書番号)は、Amazonや書店で本を流通・販売するために必要な、本1冊ごとの識別番号です。数字の羅列に見えますが、これがあることで書店やネットショップが本を管理・注文できるようになります。

ISBNは個人で取得することもできますが、番号の管理や手続きに手間がかかります。一方で、出版社としての認可を持つサービスを利用すれば、ISBNを無料で付与してくれる場合もあります。まずは「自分で取るか、付与してくれるサービスに任せるか」を分けて考えるのがおすすめです。取得の費用や具体的な手順は、ISBNの取得方法と費用の記事で詳しく整理しているので、必要に応じて確認してみてください。

ステップ5:出版・販売する

最後のステップは、完成した本をAmazonや書店に登録して販売することです。ここまで来れば、あなたの本はいよいよ読者のもとへ届く段階に入ります。

販売の方法は、選ぶ出版方法によって変わります。従来のように部数を印刷して在庫を持つ方法もあれば、注文が入るたびに1冊ずつ印刷する「オンデマンド印刷(POD)」という方法もあります。PODなら在庫を抱える必要がなく、絶版を気にせず長く売り続けられるのが特徴です。自費出版・商業出版・POD・電子書籍それぞれに向き不向きがあるので、自分の目的に合った方法を選びましょう。方法ごとの違いと費用感は本を出版する4つの方法と費用で比較しています。紙にするか電子にするかで迷うときは、紙の本と電子書籍どっちで出版すべきかの比較もあわせて読むと、自分に合う形が見えてきます。

本を作るのにかかる費用の目安|無料で作る方法も

本づくりで多くの人が気にするのが、「結局いくらかかるのか」です。ここは方法によって大きく変わります。従来の自費出版では、まとまった部数を印刷するため数十万円以上かかることも珍しくありません。一方、POD印刷を使えば在庫の印刷費が不要になり、初期費用をかけずに——場合によっては無料で——紙の本を出すこともできます。

紙の本の出版に大きな費用がかかる主な理由は、実は在庫の印刷代です。裏を返せば、在庫を持たない仕組みを選べば、その分の費用は抑えられます。費用の相場や、無料で本を出す具体的な方法は自費出版の費用の相場と無料で出す方法にまとめているので、予算を決める前に目を通しておくと判断しやすくなります。高いか安いかだけでなく、その費用が自分の目的に合っているかを確認することが大切です。

初心者がつまずきやすいポイントと解決法

ここまでの5ステップの中で、初めての方が特に立ち止まりやすいのは、次の3つの工程です。ただ、いずれも「自分でやり切る」以外の道があります。

  • 組版(印刷データ作成)——専門ソフトが必要で挫折しやすい。→ 自動組版のサービスを使えば省ける
  • ISBNの取得——手続きが煩雑。→ 無料で付与してくれるサービスを選べば手間が減る
  • 販売経路の確保——個人ではAmazonや書店に並べにくい。→ 流通に対応したサービスを通せば解決する

つまり、つまずきやすい工程ほど「任せられる部分」でもあるということです。本づくりを一括でサポートしてくれる出版サービスを使えば、この3つはまとめて越えられます。

文字を入力するだけで本が作れる方法

「工程は分かったけれど、組版もISBNも自分では難しそう」——そう感じた方に向けて、ひとつの選択肢をご紹介します。たとえば ムゲンブックス のような無料のPODサービスなら、ブログを書くように文字を入力するだけで紙の本を作れます。

組版は自動で行われ、目次やページ番号もサービス側で整えてくれます。縦書き・横書きも選べ、ISBNは無料で付与。初期費用ゼロで出版でき、Amazonや楽天ブックス、全国の書店(取り寄せ)で販売できます。注文が入るたびに印刷される受注生産なので、在庫を抱えるリスクもありません。本が売れれば、販売価格の10%を印税として受け取れます。印税や手取りの考え方は本の印税の相場と手取り計算で具体的に確認できます。

もちろん、自動組版のためレイアウトやデザインの自由度は高くありません。凝った装丁にこだわりたい場合は、別の方法が向くこともあります。それでも、Wordの操作が苦手でも文字を打つだけで始められる手軽さは、はじめの一歩として心強い選択肢です。料金や販売の条件は変わることがあるので、最新の内容は公式サイトでご確認ください。

本の作り方に関するよくある質問

本を作るのに専門知識は必要ですか?

必ずしも必要ではありません。原稿さえ書ければ、組版やISBN取得といった専門的な工程は、自動化されたサービスに任せることができます。まずは中身を書くことに集中して大丈夫です。

無料で紙の本を作ることはできますか?

できます。在庫を印刷せず、注文のたびに1冊ずつ印刷するPODの仕組みを使えば、初期費用をかけずに紙の本を出すことも可能です。詳しい費用感は費用の記事で確認してみてください。

作った本はAmazonや書店で売れますか?

ISBNを付けて流通に対応したサービスを通せば、Amazonや楽天ブックス、書店の取り寄せなどで販売できます。ただし「並ぶこと」と「売れ続けること」は別の話なので、そこは分けて考えておくと安心です。

まとめ

本の作り方は、「原稿→組版→表紙→ISBN→出版・販売」の5ステップに分けて考えると、ぐっと見通しがよくなります。つまずきやすいのは組版・ISBN・販売経路ですが、そのどれもがサービスに任せられる部分でもあります。原稿さえ書ければ、初心者でも本は作れます。

本をつくることと、書店で売れ続けることは、いったん分けて考えてみましょう。まずは費用をかけずに、出版という一歩を踏み出してみるのもひとつの方法です。文字を入力するだけで無料で紙の本を作りたい場合は、ムゲンブックスも選択肢のひとつとして活用していただけます。

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この記事を書いた人

ムゲンブックスサポートチーム