「自分の本をAmazonで売ってみたい」——そう思う人は、年々増えています。Amazonは日本最大級のオンライン書店で、いまは個人でもオンライン上の手続きだけで本を出版・販売できる時代になりました。とはいえ、いざ調べてみると「電子書籍と紙の本、どっちを選べばいいの?」「費用はいくらかかるの?」と迷ってしまう方も多いはずです。この記事では、Amazonで自費出版する方法を、紙と電子の両方の手順にわけて、初心者の方にもわかるように全手順で解説します。
Amazonで自費出版する2つの方法
Amazonで本を販売するには、大きく分けて2つの方法があります。まずはこの違いを押さえておくと、自分に合ったやり方が見えてきます。
1. 電子書籍(Kindle)として出版する
Amazon自身が提供する仕組み(KDP=Kindle Direct Publishing)を使い、電子書籍として出版する方法です。データさえあれば手軽に出せて、在庫も印刷も要りません。ただし、紙の本としては手元に残らないため、「実物の本を持ちたい」という方には少し物足りなさが残ります。
2. 紙の本(ペーパーバック)として出版する
紙の本としてAmazonで販売する方法です。受注生産(プリントオンデマンド、POD)の仕組みを使えば、在庫を持たずに紙の本を販売できます。注文が入ってから一冊ずつ印刷されるので、刷りすぎて在庫を抱える心配がありません。「実際に手に取れる本を出したい」という方には、こちらが向いています。
Kindle(電子)でAmazon出版する手順
まずは電子書籍から。Kindleでの出版は、データの準備さえできれば比較的スムーズに進みます。
- 原稿を用意する——WordやテキストでOK。読みやすいよう見出しや改ページを整えておきます。
- 電子書籍データ(EPUBなど)に変換する——KDPの無料ツールや変換サービスを使えば、専門知識がなくても作れます。
- 表紙画像を用意する——電子書籍は表紙が1枚の画像で済みます。
- KDPに登録して出版する——タイトルや価格、ロイヤリティ条件を設定して申請します。
Kindleのロイヤリティ(印税にあたるもの)は、価格帯や配信条件によって35%または70%に分かれます。率だけ見ると高く感じますが、配信コストが差し引かれる条件もあるため、設定時にしっかり確認しておきましょう。KDP以外にも、費用をかけずに電子書籍を出せる方法はあります。Kindleとの違いも含めて選び方を知りたい方は、電子書籍を無料で出版する方法(Kindleとの違いと手順)で比べてみてください。最新の条件はKDPの公式ページでご確認ください。
ペーパーバック(紙)でAmazon出版する手順
次に紙の本です。紙の場合は、印刷を前提にしたデータづくりが加わります。一般的には、次のステップで進みます。
- 原稿を執筆する——本の中身となる文章を用意します。
- 印刷用データ(PDF)を作成する——レイアウト・目次・ページ番号を整え、印刷できる形式にします。判型(本のサイズ)や余白の規格に合わせる必要があります。
- 表紙をデザインする——背表紙の幅はページ数で変わるため、紙の本ならではの調整が要ります。
- ISBNを取得する——Amazonや書店で販売するための書籍識別番号です。
- 出版・販売登録をする——Amazonの販売ページに本を登録します。
これらをすべて自力で行うのは、専門知識が必要でハードルが高く感じられるかもしれません。ただ、これらをまとめて代行してくれるサービスを使えば、初心者でもグッと簡単にAmazon出版が実現できます。とくに印刷用データの作成や表紙の規格合わせは、つまずきやすいポイントなので、自動化されたサービスの恩恵が大きいところです。
オンライン(ブラウザ)だけでAmazon自費出版を完結する方法
「専門ソフトを買ったり、対面でやり取りしたりせず、ネット上の操作だけで出版まで進めたい」——そう考える方は少なくありません。実は、いまはブラウザで完結するオンライン出版サービスを使えば、印刷用データやISBNの用意といった専門作業を自分で抱え込まずに、Amazon販売まで進められます。
オンライン完結のサービスでは、画面の案内に沿って原稿を入力・アップロードすると、印刷用のPDFやISBNが自動で用意される仕組みが一般的です。パソコン1台とインターネット環境があれば、家にいながら出版手続きを終えられるので、時間や場所に縛られずに進められるのが利点です。Wordなどの操作が苦手な方でも、文字を打つだけで原稿が形になるタイプなら、つまずきにくいでしょう。
Amazonで自費出版する費用の目安
「結局いくらかかるの?」という不安は、多くの方が最初に感じるところです。方法ごとにおおまかな目安を整理しておきましょう。
| 出版方法 | 費用の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| Kindle(電子) | 基本無料で始められる | データを用意できれば初期費用をかけずに出版可能 |
| 紙(POD) | 無料〜サービスにより様々 | 受注生産なら在庫の印刷費が不要。無料のPODもある |
紙の本は「在庫の印刷」にお金がかかるのが従来の常識でしたが、受注生産(POD)ならその前提が変わります。出版方法ごとの費用相場や、無料で出す具体的な方法をもっと詳しく知りたい方は、自費出版の費用はいくらか(相場と無料で出す方法)で確認しておくと安心です。金額の条件は変わりやすいので、最新の内容は各サービスの公式サイトでご確認ください。
Kindleと紙の本、どちらを選ぶ?
「結局どちらがいいの?」と迷ったときは、費用・印税・残るかたちの3点で比べてみると判断しやすくなります。
| 比較項目 | Kindle(電子) | ペーパーバック(紙) |
|---|---|---|
| 初期費用 | 基本無料で始めやすい | サービスにより異なる(無料のPODもある) |
| 印税・ロイヤリティ | 条件により35%または70% | サービスにより様々(10%前後の例も) |
| 手元に残るか | データのみ | 実物の本が残る |
| 向いている人 | 手軽に早く出したい | 紙の本を形にして書店流通も狙いたい |
とにかく早く手軽に試したいならKindle、実物を手に取りたい・贈りたい・書店の取り寄せにも対応させたいなら紙の本、という分け方が目安になります。両方を出すという選択肢もあります。紙と電子それぞれの向き不向きをじっくり比べたい方は、紙の本と電子書籍はどっちで出版すべきか(メリット比較)も参考にしてみてください。
無料で紙の本をAmazonで出版する方法
本をつくることと、書店で売れ続けることは、いったん分けて考えてみましょう。まずは費用をかけずに出版できると、気持ちもずっと軽くなります。
たとえば ムゲンブックス なら、費用0円で紙の本をAmazonに出版できます。ブラウザ上でブログを書くように文字を入力するだけで原稿が完成し、印刷用データも自動で作られるので、Wordの操作が苦手な方でも始めやすいのが特徴です。ISBNを無料で付与し、Amazonだけでなく楽天ブックスや全国の書店(取り寄せ)でも販売できます。受注生産だから在庫リスクがなく、売れた分の印税(販売額の10%)を受け取れる仕組みです。デザインの自由度を重視する場合は別の選択肢が向くこともあるので、目的に合わせて選んでみてください。最新の条件は公式サイトでご確認ください。
出版した後にやること・売るコツ
出版はゴールではなく、むしろスタートです。Amazonに本が並んだら、次は「見つけてもらう」ための工夫が効いてきます。むずかしく考えず、できるところから少しずつで大丈夫です。
まずは商品ページを整えましょう。検索されやすいタイトルや、内容が伝わる説明文、目を引く表紙は、それだけでクリックのされやすさが変わります。あわせて、SNSやブログで「本を出しました」と発信すると、最初の読者につながりやすくなります。家族や知人に一冊届けて感想をもらうのも、次の一歩の励みになります。本をつくる段階と、売れ続ける段階は分けて考えると、気持ちに余裕が生まれます。
Amazon自費出版のよくある質問
Amazon出版に費用はかかりますか?
Kindle(電子)は基本無料で始められ、紙の本も受注生産(POD)のサービスを使えば無料〜低コストで出版できます。詳しい相場は費用の記事で確認できます。
ISBNは必要ですか?
Kindleの電子書籍にはISBNは必須ではありません。紙の本としてAmazonや書店で流通させる場合はISBNが必要になりますが、オンライン出版サービスの多くは無料で付与してくれます。
紙と電子、どちらを選べばいいですか?
手軽に早く試したいならKindle、実物を手元に残したい・贈りたいなら紙の本が目安です。両方を出すこともできます。
まとめ
Amazonでの自費出版には、電子書籍(Kindle)と紙の本(ペーパーバック)の2通りがあります。Kindleは手軽でロイヤリティ率が高め、紙の本は受注生産サービスを使えば在庫なしで出版でき、実物が手元に残ります。オンライン完結のサービスを使えば、印刷用データやISBNの用意を自分で抱えずに、ブラウザだけで販売まで進められます。どちらもISBNがあればAmazon・楽天ブックス・全国書店で販売可能です。
大切なのは、あなたの目的に合った形で、無理なく本を届けること。まずは費用をかけずに、紙の本でも電子でも、出版の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。